親戚の爺ちゃん
私が子供のころから仲の良かった親戚の爺ちゃんは、すぐ下の家に住んでいた。
爺ちゃんの家は婆ちゃんの実家になる。
婆ちゃんの兄になる長男である。
家に遊びに行くとキセルを美味しそうにふかしていた。
爺ちゃんはタバコの葉を栽培していて、農協に出荷していた。
自分で作ったタバコの葉を紙で巻いて、のり代に唾を付けて張り合わせていた。
その巻きタバコを、板にトントントンと叩いて葉を詰める。
私の家は父が遠戚に養子に入った時に建ててもらった木造の平屋である。
私の爺ちゃんは大工が生業で、かなりの酒豪だったようで、若くして亡くなっているので顔
も知らない。
写真もなかったし婆ちゃんは自分の夫の事をあまり話さなかったので、詳細はよくわからなかった。
親戚の爺ちゃんは私を可愛がってくれたので、私の祖父だと思って遊んでいた。
この爺ちゃんの死が、私にとって大きな経験となり人生を左右することになる。
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