爺ちゃんの骨董
爺ちゃん家の2階に行くには一度外に繋がる渡り廊下に出で階段を上がっていく。
映画「千と千尋」に出てくる油屋のようで、薄暗い2階は、ちょっと怖かったがワクワクした。
古い家財道具や農機具、火縄銃などが無造作に置いてあった。
今となれば貴重な骨董ばかりだったと思う。
昔は古道具を買い取る業者が来ては物色していった。
私の家にも古道具や時計、明治時代の浮世絵などが小屋に無造作に置いてあった。
田舎の人は価値がわからないので、古道具屋に買い叩かれていたと思う。
しかし祖母にとってはガラクタが金になるのだから、安くても売っていたのだ。
とくに浮世絵は印刷だと思うが、明治期の戦争の絵や幽霊の絵などもあったと記憶している。
その浮世絵を、こっそり見るのも私のささいな楽しみでもあった。
おそらく爺ちゃんも貴重な骨董を業者に売っていたのだと思う。
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