オバさんの豪華なお中元
この時期になると思い出すのは、父の姉に当たるオバさんが持ってくる豪華なお中元だった。
オバさんの旦那さんは製材業を営んでいて、当時の日本は高度成長期で暮らしが豊かになり、自分の
家を持つことが国民の夢といわれた時代だった。
国産の木材は需要を増し製材業も潤った時代だったので、オバさんの家は裕福だった。
今はオバちゃんの長男が細々と製材所を継いでいる。
お盆になると父方の親戚一同は、お婆ちゃんに会いに、お中元を持参して訪ねてきていた。
その中でも特に豪華だったのが、オバさんのお中元だった。
我が家は田舎で裕福ではなかったので、高級な果物は買えなかったが、お盆だけは見たこともないよ
うな果物が仏壇に並んだ。
だから私はお盆が一番好きだった。
毎年、叔父さんは新車を乗ってくるので、田舎では見たこともないような車を拝めることもできた。
幼い私と姉が車の前で記念撮影した写真が残っている。
仏壇にはスイカやブドウ、モモにメロンにトウモロコシが供えられた。
年に数回だったが、幼い頃から豪華な果物が食べることができたのも、オバさんのお陰だったので、
本当に感謝している。
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